《続》俺様ホストに愛されて
無言のリュウに急かされて、慌ただしくサンダルに足を通す。
ペタンコのサンダルは履きやすくて、腕を引っ張る強引なリュウの動きになんとか付いていけた。
玄関を出ると、ムワッとした熱気が肌にまとわり付いて不快感が一気に増す。
「ね、ねぇ……本当に帰っちゃって良かったの?」
ユメさんも疲れてるだろうから、そんなに長居するつもりはなかったけどさ。
あれはちょっと唐突すぎない?
マンションのエントランスを出ると、さっきよりもうるさい蝉の声と共に真夏の日差しがあたし達を包んだ。