SAKURA【短編】
あれから二年の月日が過ぎ


私は社会人として


また春を迎えていた


ーーー春が嫌い


今も尚、


私の心は彼に捕らえられたままだった


私は彼の気配を感じるような


春の夜の空気に


戸惑いながらも


いつもの公園へと差し掛かった


目に入るは


樹齢100年のソメイヨシノ


今年も見事に満開の桜が咲き乱れていた





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