Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
ムスっとした表情に
俺がなってしまったのか、
相手は
「ごめんごめん。
冗談だから」
なんて俺の肩を叩きながら
言い出して。
束の間の緊張は、
緩やかな時間へと
姿を変える。
「唯香、まだ寝てるんだ。
って言うか、
唯香にも
心配して来てくれるヤツ
ちゃんといるんだ」
唯ちゃんの友達は、
しみじみと呟く。
「唯ちゃんの友達が来てるなら
今日は俺、ここで。
唯ちゃん、
悲しませたくないんで
コンクールの練習に戻ります」
少し会釈して、
唯ちゃんの病室を後にする。
途中、兄貴の病室にも顔を出して
兄貴にも唯ちゃんを
守って貰えるように頼んできた。