Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
音楽室でピアノを
練習していた手をとめて、
理事長室へと向かう。
ノックして、指示されるままに
理事長室に入った俺は、
先代理事長・理事長・理事会のメンバー・唯ちゃん。
後は、もう一人の来賓に迎えられた。
「失礼します。
宮向井雪貴です」
ゆっくりとお辞儀をして
理事長室へと一歩踏み入れる。
「こんにちは。
わざわざ理事長室まで
足を運んでもらって悪いね」
そう言って俺を招き入れたのは、
先代理事長である、
綾音紫(あやね ゆかり)様。
この学院の歴史上、
なくてはならない存在だと聞かされている。
生徒総会メンバーではない俺には
入学式や卒業式以外は、
逢うこともないと思っていたんだけどな。