輝く光の中で
その夜、智に電話をかけた。

「万梨阿か、輝はどうだ?」

「うん、元気になったよ。でも、明後日、先生に診てもらって
 大丈夫だったら、もう安心だって。」

「そうか。それは良かった。ところで王子とは、どうなった?」

「うん、こっちのご両親と元老院の人達に、結婚を認めてもらったの。」

「・・・・・・そうか・・・・あぁー、また俺の仕事が増える!」

と、智が叫んだ!

「智、ごめんね。智には、本当に感謝しているの・・・・」

「解ってる。まぁー仕事は、良いんだが、頭が痛いのは、
 爺さん達と、叔父さん達だ。あの人たちの、輝に対しての
 執着は、異様だからな・・・・・」

「えっ、そんなの、莉那に頑張って貰って、智、早く子供
 作りなよ。そうすれば、問題ないよ!なんなら、早速、今日から
 子作りに、励んだら?」

「そうだな!・・・『おい、莉那、今日から子作りするぞ!』」

と、電話口で、莉那に向かって叫んでた。

莉那、ごめん。でも、許してね・・・・・。

「万梨阿、予定通りの日程で迎えに行くからな!?」

「うん、お願い。それと、その時、アルも一緒に来て
 皆に挨拶したいそうだから、一緒に帰るね。」

「・・・・分かった。仕方ないな・・・・・」

「うん、お願い。よろしくね。」

「了解、じゃー、また連絡しろ!お休み」

「うん、おやすみ」と、智との電話を切った。
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