輝く光の中で
私も、その後、少ししてから、蕾達とロビーで落合い
三人で、日本に向けて出発した。

帰りの飛行機の中、元気のない私に、蕾と瑠璃が

「万梨阿、暫くの我慢よ!すぐに会えるから・・・元気出して」と、蕾

「ありがとう。恋って、結構切ないものなのね・・・・
 初めて知ったわ・・・・。」

「そうね、結構、切ないし、自分の醜い部分も出て来るから
 体力・気力・両方いるわよ!」

「瑠璃は、拓海さんと上手くいっているの?」

「うん、拓海さんは、いつも穏やかで、私を包んでくれるから
 幸せよ・・・。」

瑠璃は、蕾の兄の、有栖川 拓海と付き合っている。

最初は、瑠璃の両親は、瑠璃の相手には医者を! と、考えて
いたが、瑠璃が、拓海さんと付き合うようになって、拓海さんが
真摯に瑠璃の両親を説得したおかげで、今では、有栖川 拓海の
婚約者として、大学に通いながら、拓海さんの手伝いをしている。

拓海さんは、大学に通いながら、すでに『有栖川流家元』で
日々、華道の講師や講演会等、活躍している。

その陰には、蕾の大きな支えもあっての事だが、その蕾は
やはり、兄の友人の東條 颯と付き合っている。

颯も、次期社長になる人間で、なかなかのやり手だ。

智ほどではないが、こちらもだいぶ『俺様』と私は、見ている。

智と同じ匂いがするのだ。蕾が付き合う時、心配したが
蕾は、結構マイペースなので、案外、颯さんを振り回して
いるみたいだ・・・。

この留学も、最初反対されたが、蕾が、毎日電話と、月一、必ず
お互いが、日本に来るか、行くかで、合意し、今に至っている。

殆ど、颯さんがイギリスに来ているみたいだ・・これも愛
なのか・・・ただ蕾の周りに男がうろついていないか、チェックに
来ているのかは解らないが、たぶん両方だ。

まぁー莉那同様、蕾が幸せなら、いいんだけどね!
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