副社長は溺愛御曹司
ああいう時は、むしろ率先して、じゃあお先、と女の子の肩を抱いて帰るような兄だったのに。
ここ数年、急におとなしくなって、女の子とまったく遊ばなくなった。
彼女でもできたのかな。
そう思うけれど、意外と本気の部分は語るのが照れくさいらしく、兄は何も教えてくれない。
ハーブソルトの塩気がちょうどいいパスタをかじりながら、裏切り者、と子供じみた恨みをこめてにらむと。
心中のすべてを察したらしく、兄が笑った。
「なんでそんな、女好きなの、兄貴って」
「別に俺、女好きじゃないよ」
「ごめん、言葉、変えるね。なんでそんな、手が早いの?」
殊勝に出直す弟が、ほんとに腹立たしくて、腹を抱えて笑う兄までもが、憎らしい。
自然と、憮然とした声が出た。
「女の子といたい時って、あるだろ」
家族といると安らぐし、仕事仲間は刺激的だし、男同士は、気安くていい。
それと同じで、女の子という生き物と一緒にいたい時は、男なら誰だって、あるだろう?
「そりゃ、あるけど」
「ほら見ろ」
俺だけが悪く言われる筋あいなんて、ないじゃないか。
少し胸を張れた気分で言うと、弟と兄が、あきれたような顔で、目を見かわす。
「それだけなの、理由?」
「………」
それだけだと、何か、ダメなんだろうか。
「サルだな」
「サルだね」
「なんで?」
女の子のほうから近寄って来て、その子と一緒にいてもいいなと思ったら、OKする。
それのどこが、ダメなんだ。
別に、自分からわざわざ声をかけたりしたことなんてない。
向こうから来る限り、ヤマトがイエスと答えるのは、双方にとってハッピーなはずだ。
だましたことも、泣かれたこともない。
それって、こんなに、責められることか?
ここ数年、急におとなしくなって、女の子とまったく遊ばなくなった。
彼女でもできたのかな。
そう思うけれど、意外と本気の部分は語るのが照れくさいらしく、兄は何も教えてくれない。
ハーブソルトの塩気がちょうどいいパスタをかじりながら、裏切り者、と子供じみた恨みをこめてにらむと。
心中のすべてを察したらしく、兄が笑った。
「なんでそんな、女好きなの、兄貴って」
「別に俺、女好きじゃないよ」
「ごめん、言葉、変えるね。なんでそんな、手が早いの?」
殊勝に出直す弟が、ほんとに腹立たしくて、腹を抱えて笑う兄までもが、憎らしい。
自然と、憮然とした声が出た。
「女の子といたい時って、あるだろ」
家族といると安らぐし、仕事仲間は刺激的だし、男同士は、気安くていい。
それと同じで、女の子という生き物と一緒にいたい時は、男なら誰だって、あるだろう?
「そりゃ、あるけど」
「ほら見ろ」
俺だけが悪く言われる筋あいなんて、ないじゃないか。
少し胸を張れた気分で言うと、弟と兄が、あきれたような顔で、目を見かわす。
「それだけなの、理由?」
「………」
それだけだと、何か、ダメなんだろうか。
「サルだな」
「サルだね」
「なんで?」
女の子のほうから近寄って来て、その子と一緒にいてもいいなと思ったら、OKする。
それのどこが、ダメなんだ。
別に、自分からわざわざ声をかけたりしたことなんてない。
向こうから来る限り、ヤマトがイエスと答えるのは、双方にとってハッピーなはずだ。
だましたことも、泣かれたこともない。
それって、こんなに、責められることか?