少年少女と恋愛観察
「はぁ。
今の行動、チャラくなきゃなんと…。」
「好きな子にやるのは、
別にチャラい訳じゃないしー。」
サラッと衝撃発言を発する密に私は目を見開く。
どうしてこうもサラリサラリと「好き」なんて言えるのか…。
とりあえず、スルーする事にした。
「…密、英文訳してきた?」
「えっ、
超あからさまに話し逸らしたね。」
「何よ…。」
私は頬を膨らませるが、密はゲラゲラ笑うばかりである。
有り得ないわ…。
彼女でもなんでも無い女子に突然肩を寄せて、耳元にキスしたりする?
これがチャラくなきゃ一体どんなのをちゃらんぽらんと呼んだらいいのか…。
そうこう考えてる間、教室に辿りつく。
適当にクラスに挨拶をしていると、密が自分の席に鞄を下ろして、当たり前のように真っ直ぐ私の席にやって来る。
まるで、女子友達のようだ…。
もっとも、女子友達なんて今迄出来たこと無いけど。