少年少女と恋愛観察




すると密はチラッと私をみやり、ニヤッと笑う。


「っふ、寧が寂しそうな顔した…。」

「はっ?!」

頬が赤くなるのが自分でも分かり、酷く恥ずかしくなる。

「寂しい訳ないでしょ!?」

「顔真っ赤な癖にぃ。」

益々ニヤける密を見て、思わず引っ叩きたくなる。


「…う、うるさいわねぇ…。」

両頬に手を当てて、密を睨む。


すると何を思いついたのか、彼は私の肩に自分の腕を巻き、私を引き寄せる。

あんまりにも自然な動きで、私は驚きの声を上げる事が出来なかった。

その代わり、周りの女子達が息を呑むのが分かる。


「…何するの?」

「ええ?

仲良しの印~。」

呆気ない答えで、私は脱力する。


「肩を寄せ合うのって、普通は恋人同士がやる物じゃないの。」

すると密は急に声を押し殺して私の耳元で言う。

「寧、
何かイヤラシイ事考えてないー?」


「っは?!」



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