俺様彼氏とあたし様。
【日向】



寧音が剥いた人参は、人参嫌いの俺でも食べられた。



愛だな。



「蓮司、俺、寧音送って来る」

「そう。じゃあ俺は恭一んとこに行ってくる」



そう言って家を出た。



寧音の隣を歩く。



やけに静かな寧音のせいで、軽く緊張…。



「手でも繋ぐ?」

「なんで…」

「は!?俺が手繋いでやるって言ってんのに断る気!?」

「何様だよ」



少しは女らしくなったと思ったのに。



口が減らねぇ女だ。



とことんイジメたおしてやりてぇ。



「寧音、ちょっとこっち向いて」

「何?」



寧音がこっちを向いた瞬間にキスをした。



この赤い顔がそそる…。



「ひ、卑怯者!!」

「俺様に口答えなんて100年早いんだよ」



寧音といるとそれだけで楽しいな…。



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