「同じ空の下で…」
どうして、こう言ってくれるのが、瞬じゃなかったんだろう…。
「瞬…ほんと、ごめん…」
瞬とこうして居るのに、高梨の言葉が、蘇ってきて離れない。
″ねぇ、瞬、ワタシタチハ、ドウシテハナレナケレバナラナカッタノダロウ?″
口に出せば簡単な事なのに、
口に出せないのは…何故なのだろう…。
「…つやか…あのさぁ…」
その先に発せられる言葉が、怖くて、
聞こえないフリをして私は部屋に戻る素振りをしながら
「…ん?なに…?」
と、瞬の顔を見ずに返事を返した。
「…いいや、何でもない…。」
「…ごめん、先に休むね…。」
私はベランダを後にして、部屋に戻った。
瞬はしばらくまたベランダに佇んで空を見上げていた。
思い出したようにして、スマホを持ち出し、読んだフリして読んでなかった、高梨からのメールを開いた。
たった四文字から生まれる…出会った事のない感情…。
消去しなければいけないと思うのに、消去出来ないのは…。
本当に、ごめん、瞬。
私は、自分の感情が分からなくなってきた。
[From:高梨 准一]
[Text:逢いたい。]
…貴方に相応しい彼女では…ないかもしれないよ…。
急いでそのメッセージ画面を閉じると、ブランケットに包まり、無理矢理目を閉じた。