「同じ空の下で…」
ほんの少し冷たく感じる空気と冷え切った瞬の体温が、私を包んだのは、それから間もなかった。
ほんのりかすめる、煙草の香り。
瞬のシャンプーの香り。
何だかんだ言ったって、瞬の存在で私は安心感を得られる。
瞬が隣に来るまで、正直寝つけずに居た私は、瞬の存在を確認すると夢うつつの中、やっとの事で眠りについた。
…高梨からのメールで、感じた事のない初めての正の感情を抱いてしまった罪悪感の中でも、隣に居る瞬が…やっぱり格別な想いがある事に気付かされる。
愛している。
そして…まだまだ…愛し足りない。
…────
自然と目が覚めた、午前8時17分。
今日も私は有給休暇を取っていた。
何でって…、
たまりにたまった有給休暇を消費すべくして、とった休暇であるが、それは表向きの理由で、勿論、瞬の帰国に合わせて数日休暇を取ったのが本当の理由だった。
もっともらしい語録を並べたとしても、有給休暇が許されるのは、今日が最後で、明日の金曜日は、流石に出勤しないと自分の仕事も山積みになるに違いない。
本当は…一分一秒たりとも、瞬の傍に居たいのはヤマヤマだけど、そうも言ってられないのだ。
恋愛依存に似て非なる私自身の感情は、瞬にすら伝えるのがもどかしくて、いつだって意地を張ってしまう。