noir papillon


何故皆そこまでして…

異様な光景に開いた口が塞がらないハルは目をパチクリ。


カナメを見上げどんな答えを出すのか心配になる。




 「…ったく……」


4人の姿に頭をかくカナメは深く息を吐くと答えを出す為口を開く。



が、




 「Bonjoul! Vous a l lez bien?(調子はいかが?) 哀れで醜い仔羊達?」


カナメの言葉を遮る女性の声。


聞き覚えのあるその声に皆顔を上げ振り返る。




 「柴、架……!?」


目を見開き息を呑む。



柔らかく靡くモカブラウンの髪。

口の端を吊り上げ妖艶に微笑む人物。



其処に居たのは、其処に居るべきではない人物。


誰もが目を疑がったが、紛れもなく災厄の魔女、柴架そのものだった。










< 100 / 163 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop