noir papillon


 「…何故……何でだよ……まだ…まだその時じゃない筈だ……なのに何故……」


 「そうです……話が違います……猶予は5日…後3日は残っている筈……」


動揺するシンリとタクミ。
その声はどこか震えている。




 「ごちゃごちゃと何を言っている。5日だ?3日だ?私が現れるのが今日ではなく2、3日後だったとして、その数日で何が変わると言う?2日やそこらで私を殺せる力を得られるとでも?ハハッ!笑わせる」


彼女の言う事はもっともだ。

短期間、それもたった3日だけで何ができる?

いくら鍛錬を積み重ねた所で、得られる力は限られている。


彼女、災厄の魔女柴架を殺せる程の力を得られるなんてそんな事、どう考えても無理に決まっているのだ。














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