この恋は、絶対に秘密!
「お父さんとか大変だと思うけど、汐美さんは何も知らないフリしててね?」

「えぇ、こちらのことはお任せください」



お父さんには“婚約解消するまで家には帰りません!”と宣戦布告の置き手紙を残してきた。

汐美さんが手伝ってくれたことは内緒で、私が勝手にしたということにしてある。


お父さん達はきっとまた取り乱すだろうし、家政婦さん達には迷惑をかけてしまうけれど、汐美さんは「気にしないでください」と言ってくれた。


そんな彼に感謝しつつ、私は「行ってきます!」と言って、岬さんの部屋へ続く階段を上り始めた。



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