この恋は、絶対に秘密!
おっとり口調にはやっぱり似つかわしくない発言に、一瞬ギョッとしたけれど……

そういえばそうだった。
鈴音から迫ったらあれよあれよとコトが進んだんだと、ずっと前に聞いていたんだった。


そんな彼女の座右の銘は、その当初“キスは突破口”だったのよね……。


鈴音はにこりと笑って、いつの間に頼んでいたのか日本酒のお猪口と徳利を私に差し出す。



「ね?だから今日は酔っ払っちゃいなよ、二人の仲を進展させるために♪」

「っ……だからしないってば!」



鈴音のお酌を拒否しながらも、私の頭の中では岬さんとのキスシーンを妄想してしまっていた。


でも、仮にキスしたところで仲が進展するのかどうかはわからない。

身体だけの関係になってしまえば元も子もないし。


私は草食動物のようにサラダを頬張り、頭の中のいかがわしい映像を掻き消すのだった。



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