この恋は、絶対に秘密!
「ムカつくな、あいつ……。僕の瀬奈ちゃんに気安く触るなんて」

「だから、私は未来くんのモノでもないってば……」

「でも、ちゃんと約束守ってくれたね」



苦笑する私の肩は優しく引き寄せられ、穏やかな笑みを浮かべる未来くんの腕の中にふわりと包み込まれた。


シトラスのような爽やかな香りが鼻先をかすめドキリとするけれど、一瞬にして昨夜のことを思い出す。

違う人の腕に抱きしめられた感覚を──。



「……瀬奈ちゃん?」

「ぁ……ごめんなさい」



手が勝手に動いて、私は未来くんの胸を押し返していた。

きまりが悪くて俯くと、私の目尻にそっと彼の親指が触れる。



「……目が腫れてる。泣かされたの?アイツに」



“アイツ”というのは誰のことを言っているのか十分わかる。

私は首を左右に振った。


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