この恋は、絶対に秘密!
未来くんの方を振り返ると、彼はあっかんべーをしていて。

子供みたいな姿に笑ってしまいそうになりながらも、彼の中にあるしこりも無くなりつつあるんじゃないかな、と思った。



──そして。

彼と一緒に駆け出す足が鳴らすのは、あの日靴擦れを起こしたヒール。

彼を想うだけで火照る身体に纏うのは、ファスナーに手が届かなかったドレス。


あの日の絵瑠と同じ格好だけれど、今日は和久井瀬奈としてちゃんと話をしよう。

自分を偽っていたことも、恋い焦がれているこの気持ちも、すべて告白するの。



そう心に決めてレストランを後にすると、駐車場に来たところで彼は足を止めた。

その背中を見つめながら、私はまず疑問を口にする。


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