この恋は、絶対に秘密!
岬さんの手が私の髪に指を通して優しく撫でてくれる。

それに安心させられ、次第に落ち着きを取り戻した私は、涙を拭ってゆっくり顔を上げた。


すると、整った彼の顔は困ったようにほんの少し歪み、頬は若干赤く染まっている。



「……痛いな」

「え?」

「周りの視線が」



そう言われてばっと辺りを見回すと、レストランにやってきたらしき人達が遠巻きに私達を見ていた。

好奇の視線と、クスクスと聞こえる笑い声がたしかにイタイ……。


急激に恥ずかしくなって身体を離そうとすると、岬さんは私の腕を優しく掴んだままこう言った。



「ふたりきりになれる場所に行こうか」



ドキン、とまた胸を高鳴らせ、はにかみながら頷いた私だけれど、その時ようやくあることを思い出した。


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