この恋は、絶対に秘密!
「そういえば、汐美さん……!」



彼を待たせていたことをすっかり忘れていた私は、車が停まっていた方を慌てて振り返る。

……が、そこに停まっていたはずの車は忽然と姿を消していた。



「あれ!?どこ行ったんだろ……」



連絡をしようと、バッグの中を漁ってスマホを取り出すとメールが来ていた。


全然気付かなかった……。

確認してみるとそれは汐美さんからで。


『ドラマのような素敵なシーンを見させていただきましたわ!
私はお先に失礼いたします。
お嬢様、どうかお幸せに……♪』


という、頬に手を当ててニンマリ微笑む彼が思い浮かぶような内容だった。



「か、帰っちゃったの……」

「いいんじゃない?どっちみち俺は君を帰す気はないし」



さらりとそんな発言をする岬さんに、私が紅葉のように頬を染めたのは言うまでもない。



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