この恋は、絶対に秘密!
「岬さ……じゃなくって、英司さん!ごめんなさい、起こしちゃって」

「いや……いい眺めだからいいよ」

「へっ?」



そう言われて、彼の目線が私の身体に向けられていることに気付く。

何も身につけていない、裸の身体に……


……って、あぁっ!!



「きゃあぁぁ~!!みみみ見ないでください!!」

「もう二回も隅々まで見てるのに今さら……」

「状況が違うんです、状況が!」



身体を隠そうと回りを見回して服を探すけれど、昨日着ていたドレスはリビングで脱がされたままだったことに気付く。

英司さんはクスッと笑みをこぼして、軽く毛布をめくった。



「入ったら?」



恥ずかしいのもあるけれど彼の温もりも恋しくて。

「……お邪魔します」と言って、私は再び幸せの余韻の中へと潜り込んだ。


< 368 / 387 >

この作品をシェア

pagetop