この恋は、絶対に秘密!
毛布に包まると、英司さんは軽くキスをして腕枕をしてくれる。


夢みたいに幸せだな……。

彼にぴったり寄り添って、目を閉じると本当に夢の中に落ちてしまいそう。


このまま帰りたくない……なんて、ワガママを今にもこぼしそうになっていると。



「家の人には俺が弁明しようか」



そんな英司さんの一言で一気に現実に引き戻される。



「あ、それなら大丈夫です!友達の家に泊まってることになってますから」

「すっかり家出娘だな」

「う、だって……」



ぷうっと頬を膨らませると、英司さんは可笑しそうに人差し指でつんつんと突いた。



「なんかご両親に申し訳ない気分になるな。今度ちゃんと挨拶させて」

「はい……」



そっか、英司さんの立場だとそう思うものなのか。


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