この恋は、絶対に秘密!
「まぁ!よくお似合いですわ、お嬢様!」



呼ばれて中に入った汐美さんは、私の姿を見るなり口元を両手で押さえて甲高い声を上げた。

着替えただけだっていうのに…やっぱり大袈裟な彼に苦笑い。



そうこうしてる間にも、女性の家政婦さんに素早く崩れかけたファンデーションを直され、マスカラやアイシャドウを塗られていく。

その間に汐美さんが髪の毛をアイロンで巻き直してくれた。


まるで結婚式の花嫁さんみたいだわ…。


みるみる変わっていく自分の姿に少し驚きつつ、真剣な顔をしている汐美さんを鏡越しに見やる。



「…ねぇ、もう教えてくれたっていいでしょ?
何で私は今こんな大変身させられてるワケ?」



ムッとしながら尋ねると、汐美さんは一瞬手を止め真顔で私を見つめてこう言った。


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