この恋は、絶対に秘密!
どうやら彼が向かったのは隣の寝室らしく、服を漁るような音と共に声が聞こえる。



「Tシャツとスウェットでもいい?」

「あぁ、もう何でも結構です!」

「じゃあコレは?」



そうして彼が持ってきたのは……なんとワイシャツ一枚。

唖然とする私に、彼はにこりともせずサラッとこんなことを言う。



「これ一枚で着てくれたら俺は嬉しいんだが」

「~~~む、ムリです!!」



真顔で突然何を言い出すかこの人はーーっ!!


真っ赤なゆでダコ状態だろう私は、ぶんぶんと頭を横に振る。

いくら好きな人の要望でも、それに応えるにはかなりの勇気が必要よ!


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