この恋は、絶対に秘密!
少し熱めのシャワーを浴びてなんとか気持ちを落ち着かせながら、昔友達から聞いた言葉を思い出していた。
“男は好きな女じゃなくても抱ける”って言葉を。
岬さんも例外ではないのかもしれないと思うと、やっぱり少し切ない。
だけど、さっき私はすごく焦りはしたものの怖いとは思わなかった。
肌に触れる彼の手に嫌悪感を抱くこともなかったし
……ただ、どうしたらいいかわからなくなってしまっただけで。
それはきっと、私が岬さんのことを好きだからなんだろう。
「でもまた呆れられちゃったかな……?」
結局口ばっかりのヤツだ、って思われてたりして。
岬さんが今どんな心境なのか、バスルームを出たらどう顔を合わせたらいいのか……
わからないままシャワーのお湯を止めた。