その恋、取扱い注意!
『今どこにいる?』と送ると「電車の中」と少しして返信されてきた。

無事に終電に乗れたようだ。このメールを不思議に思っているかもしれないな。

『ならいい。気をつけて帰るんだぞ』

それだけ送った。


次にミミが『美人堂』へ来店したのは、俺が海外出張中の時だった。それは後から知ったのだが、どうやらミミは『美人堂』が気に入ったようだった。

これも偶然だが、大学時代の元カノ 松下さつきがミミと同じ旅行会社の先輩だった。

道でばったり会い、さつきにミミが幼なじみだと知られた。別れる時に話した言葉をさつきが覚えているのならば、ミミが俺の好きな人だと言うことはわかっただろう。

それなのに、さつきはやたらとアプローチをしかけてきた。ミミの仕事に支障が起きてはいけない。俺はやんわりと断っていた。

ミミが店に来ることは悪い事ばかりではなかった。大学の途中までは隣同士で会う機会も多かったが、俺が一人暮らししてから頻繁に会わなくなっていた。



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