その恋、取扱い注意!
「ちょっとちょうだい」

高野に見せびらかすつもりで、必要以上にミミに顔を寄せる。

まだ一口しか食べていないミミのアイスを、俺は大きな口を開けてかぶりついた。

食べながら歩いていると、ミミが突拍子もない事を聞いてきた。

「ね、彼女と会ってた?」

「は? 会ってねえよ」

「ほんと?」

「疑り深いな。その根拠は何だよ」

「根拠は……湊からせっけんの香りがしたから」

「ふ~ん。それで独り身の寂しいミミは乏しい頭で想像力したんだ?」

俺は立ち止まり顔を近づけた。

「だって、今の時間でせっけんの香りって言うのは……」

「もしかして、嫉妬してる? ミミちゃん」

「し、嫉妬なんてするわけないじゃないっ」

ミミは俺の視線を避け、溶けてきたアイスを舐めてからかじる。

「せっけんの香りのコロンだってあるだろ」

「そうだけど……」

「バカなこと言ってないで行くぞ」

先に食べ終えた俺はミミの肩に腕を回してきた。
高野が付いてきていることはわかっている。

< 371 / 437 >

この作品をシェア

pagetop