その恋、取扱い注意!
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いたっ……。

ズキズキと脈打つような痛みに目が覚める。

あ……バスルームで……。

どうやらバスルームで眠ってしまい、それ以降の記憶が全くない。


頭を動かして隣を見ると、湊が小さな寝息をたてて眠っている。起こさないようにそっと身体を起こし、床に足をつける。その動作も顔をしかめてしまうほど腰骨のあたりに痛みが走る。
痛みを逃すようにゆっくり立ち上がり、物音をたてないように寝室を出た。


ソファの上に置きっぱなしのバッグから痛み止めの薬を出して、水で流し込む。12月のリビングはぶるぶる震えてしまうくらい寒い。

あと、2週間でクリスマスだもんね。

日本と違うクリスマスムードが街を彩り、ウインドーショッピングをするだけでもウキウキする。

手首、治るかな……クリスマスディナーを作りたいのに……。

今年は私たちが恋人同士になってから初めてのクリスマス。考えてみれば、良く会っていた中学校、高校でクリスマスを一緒に過ごしたことがなかった。だから、今年は2人っきりで静かに手料理を囲みながら過ごしたかったんだよね。

「ミミ、痛むのか?」

キッチンでぼんやり考え事をしていた私に湊の声が入ってきた。
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