The endless world



「初夢が映世見という世界に行ってしまったのが始まりだ。」


「初夢は死んだんじゃないのか?」


「えぇ、別の世界の人間が理を犯したらしく、それが原因で初夢は映世見に落ちたみたいだ。」


「その鬼って言うのが出ているうちは、初夢が無事に帰ってこれるか怪しい所なんだよな?」



初夢のお爺さんがお茶を持ってきて話に入る。


「俺の先祖の爺さんから言わせると涙月が初夢に反応したらしい。」


そう明君は話す。



「神刀が初夢を呼んだのかねぇ?」


「ちょっと待て、その刀はリスクが有るんだよな?」


「あぁ、その刀は使う人間の生命力を喰らうんだ。それを使ったのは平城京の頃以来だしな。」


「そんな刀がなんで初夢に反応したんだ?」


「それは初夢の魂の生い立ちに関係しているんだよ。初夢は元から魔に引き込まれやすい、不幸体質なんだよ。」



「初夢は映世見を管理する巫女の生まれ変わりなんだ。」



「それがなんで不幸体質なんだ?」



「映世見事態が神の世界で不安定な物なんだ。そこに住む神を守る巫女は純粋な女でなくてはならない、要するに魂が純粋だから、魔に引き込まれやすいんだ。
だから、周りから嫌がらせやいじめを昔から受けやすかった。それを俺がしっかり守らなきゃいけなかったんだが…」


「何にせよ涙月が反応した以上暫くは帰ってこれるか解らないな?」





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