前髪少女の秘密?!
総長はすごい酔っぱらってるらしく。
「んだよ…わりぃか?」
ニヤッと笑って見上げて来た。
……これ俺が女の子だったら一コロだな。
色気たーっぷり。
勿論俺はそんな趣味はないからなんとも思わないけど。
でもって、『悪いか?』と聞かれて「悪い」なんて答える勇気はないため。
「いや…別に「空―、ダメだぜぇ?こんな酔っぱらいに話しかけちゃーよー。てめぇは超珍しい天然記念物並のイイ子なんだからよ~~」
…………超酔っぱらってるじゃないですか。
多分総長よりひどいんじゃないか……?
しかもそれに総長が反応しちゃって。
「だれがよっぱらいだこのやろー!!」
「そーちょーにきまってんじゃないっすかーー」
ヤバイ。
でもってやっぱり二人ともずいぶん酔っぱらってるらしく、呂律が回ってない。
威厳なんてサラサラなし。
まぁ、酔っぱらい同士ってことで迫力はあるけど。
そこで総長が眼に腕をあてて叫んだ。
「ひーなーたーーー」
「…………」
誰も返事しない。
きょとんとした総長が周りに
「日向は?」
と聞いた。
「あー、日向さんならもう眠いって言って帰っちゃいました」
またまた瞬間、総長の顔が固まった。