前髪少女の秘密?!

なぜだか。





総長室は思った以上に豪華だった。


壁や床、家具も黒や白のモノトーンで揃えられていてカッコいい。


すぐ正面にベットで、その近くに黒いテーブルが置かれている。



総長はいきなりベットに大の字に倒れこんだ。

「そーらー」


呂律の回ってない舌で可愛く叫ぶ総長。

いくら可愛くとも俺の心臓は何を言われるか心配でこれ以上ないほど暴れている。


けど、総長の言葉に拍子抜け。


「空、洗面所のたらいにお湯入れて来て。でもってキッチンで熱湯沸かしてレモンティー入れて」


お湯?レモンティー?


なんかよくわかんなかったけど

「はいっ!」


一応急いで準備した。

まず洗面所でたらいにお湯。


いっぱいに張ってこぼさないようにベットの前まで運ぶと…


バシャバシャとたらいで髪を洗い始めた。

「タオル」といきなり言うので走って取りに行くと、ゆっくり拭きながら洗面所に歩いて行った。


何だったんだろう?


俺はしばらくその後ろ姿を見ていたけど、お湯の沸騰する音を聞いてまた走ってキッチンへ向かった。









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