冷たい彼
15分ほど走っているとサイレンが鳴り響いた、警察が来たんだと私にもわかった。
「こ、皇雅さん…」
「わかってる、口閉じて黙ってろ。すぐ終わる」
私は言われた通りに黙って皇雅さんを後ろから抱きしめていた。
途中はいろんな音が混ざってよくわからなかったけど、気がつけば倉庫にバイクは止まった。
「…えっ?」
「ついた、下りろよ」
「あっ、うん…」
何が起こってみんなここについたの?
さっきのおびただしい数のバイクは雑に倉庫の敷地に止められている。
「ど、どうやっ「送る、蓮に行って来るから待ってろ」
それだけ言うと皇雅さんは私を置いて行ってしまった。