冷たい彼

危ないっ!
皇雅のこめかみに青筋が浮かび鈴に殴りかかった。
でも鈴はそれをヒラリとかわして鳩尾に蹴りを入れた。

「ゲホッ…ゲホッ」

「皇雅!」

「未熟ね。そんなんだから沙彩ちゃんにも嫌われんだよ。ま、話は早いわ。ここで私にぶん殴られるよりいいでしょ?別れるって言えよ」

鈴の口調が変わり命令口調&不良時代の口調になった。

「別れねぇよ、俺は絶対沙彩と別れねぇ。美空さんに殴られようが、あいつだけは譲れねぇ」

「……皇雅」

女が哀しそうに皇雅を見る、きっとこの女も皇雅が好きなんだわ。

「深雨、行きましょ」

「いいの?」

「えぇ、舜にも頼んで絶対沙彩ちゃんには会わせないから」

「そっか、じゃ沙彩ちゃんを追いましょ」

「えぇ。…あ、一つ言っておくわ。私に殴りかかるときは己の力量を把握してからにしろよ?」

鈴、カッコいい…。
こうして私達はそれぞれバイクに乗り沙彩ちゃんを捜し始めた。

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