冷たい彼
「うん、私…体がすごく弱くて、普通の怪我でも私にとっては大けがなの。それを知ってた皇雅くんは私をかばって…歩道橋から落ちちゃったの…」
「は?」
「えっ?」
皇雅さんが歩道橋から落ちた?
「驚くのも当たり前だと思う、皇雅くんには知らされてないと思うから」
「あぁ、んなこと知らねぇよ」
「皇雅くんと一緒に帰ってるとき、強盗犯が後ろから走ってきてね、私はそれに気づかなくて押されちゃったの…」
「あぁ…」
「それで、落ちる寸前に皇雅くんが私の手をつかんでくれて…。気が付いたら歩道橋の下で、血塗れの皇雅くんが倒れてたの…」
その話を聞いたときにふいに嫌な思い出が頭をよぎった。