小さな主人と二人の従者
友達
 一番会いたかった友達のミラベルに会うことができたのは、学校が始まって十三日後で、今は二人で一緒に食事をしていた。ミラベルやセリーヌ先生の前だと自然体でいることができる。
 ミラベルは風邪をこじらせていたから、姿を見ることはなかった。

「少しの間会っていないだけだったのに、長く感じたわ」
「風邪は完治した?」

 ミラベルは笑顔で頷いてくれた。

「もうすっかり。心配してくれてありがとう」
「ううん、元気になって良かった」

 風邪を引いたら辛くて苦しいことは幼い頃からよく風邪を引いていたジュリアによく理解できることだった。

「ジュリア、休日は暇?」
「暇だよ」
「土曜日にセーラまで買い物へ行かない?」

 土曜日も日曜日も特に予定はない。ミラベルの素敵な誘いを断るはずはない。

「いいね、行きたい」
「良かった。時間は十一時にして、場所はセーラの西通りにある花屋の前にしましょう」

 ミラベルと出かけるのは久々だったから、弾んだ気持ちになる。

「わかった、楽しみだね」
「本当に」
「ジュリア、元気な顔を見ることができて嬉しいわ」
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