桜涙
「このお金どうしたんでしょうね?」
今までお遣いを頼まれたことはあったがこんな金額は持たしてもらったことはなかった。
「それは近藤さんが隊士の皆さんから少しずつ集めたのですよ。」
近藤さん…
あなたはなんていい人なんでしょう…
剣術の腕前でも人間性でもあなたは私の中で一番尊敬する人です。
あなたに出会えてよかったといつも思っています。
「ありがたく使わせていただきます。近藤さんに御礼を言っていただけますか?」
「はい、わかりました。それでは私は屯所と戻りますね。」
藤堂さんはぺこりとお辞儀をして来た道を戻っていった。
藤堂さんが戻っていった後先ほどの場所へと戻った。
そしたら愛ちゃんは先程の着物を見ていた。
やっぱりあの着物を気に入ったのでしょうね。
「愛ちゃん、それ気に入ったのですか?」
私はもう一度聞いてみた。
「い、いえ別にそう言う訳では…」
そういいながらも愛ちゃんはその着物をちらちらと見ていた。
言葉では遠慮しているけどどこかで欲しいという気持ちがあふれていた。
「あの、すみません。これください」
私はお店の奥の方に向かって声を発した。
そうしたら奥にいた女の人が出てきた。
「え、あの、私は別にいいですから…」
愛ちゃんは困りながらも慌てていた。