ツラの皮
俺が……、
俺は……
鈴を相手にこんな顔をしてんのか。
羞恥で全身火達磨になった俺は勢いで写真を破って大地の藻屑と化した。
「あらら。勿体ない。自称世界一と称するカメラマンの力作を。」
即刻口を噤めっ!!!!
人事な野次で盛り上がる周囲を射殺さんばかりに睨み付けると、どこからともなく鍵が飛んできた。
ぞんざいに鍵を投げて寄こしたのはタチバナで、いつもの人を食ったような笑みでニヤニヤ笑っている。
後で覚えてろよっっ。
「もーしわけありませんがコイビトが潰れたので先に上がらせていただきます。」
全てに居直った俺は慇懃に言って、野次と口笛の下品な祝福の中を鈴を抱えて意気揚々と後にした。