たとえ愛なんてなかったとしても
クリスマスソングのリハに入ろうとしていたら、事務所の会議に行っていたマネージャーが戻ってきて、中断するように言う。



「その曲は歌わないことになったから、練習しなくていいよ」


「はあ?なんでー?
明日のために練習してきたんだよ?」



いきなりやってきて、いきなり中止だというマネージャー。
英俊の言うことももっともだ。


本番は明日だというのに、今さら別の曲にしろとでも言いたいのか。


メンバー全員の視線が、マネージャーに集まる。

うちのマネージャーは、どこにでもいるような普通のおっさんだ。



「うん......、みんなが明日のためにこの曲を準備してきたのは、知ってるんだけどね......。

事務所の会議で急に中止することが決まったんだ。

まあ......とりあえず座ろうか」



歯切れの悪い言い方をするマネージャーに誘導されて、会場の舞台から控え室へと移動する。


別の曲にするなら一刻も早く練習したいのに、わざわざ座らないとできない話なのか疑問に思いながら。
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