Second Secret
一瞬だけ驚いた顔をしてたけど、それでもやっぱり無理やり少し笑って、ありがとうございますなんて言う。

手を離して、二人で部屋に入ると先生はパソコンに向かってた。


佐伯くんが言えない分、私が言わないといけない。


「先生、お話があります」


私のこの一言で顔を強張らせる佐伯くんを見て、さっきの言葉が頭をよぎる。

先生を怒らないでください、そんなことを言えるのは、佐伯くんの優しさなのかな。

こんな風に言われちゃ、怒る気満々だった気持ちを隠しておくしかない。


「佐伯くんの件ですけど、きちんとした理由を説明して頂けますか」


できるだけ感情を抑えて、自分を落ち着かせて。

話しかけても振り向きもしない先生に、できるだけ腹を立てないように。


どうせ正当な理由なんてないんだろうけど、ないならクビになんてできないと言いくるめるつもり。
< 228 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop