Second Secret
「お前はどうなわけ」


ようやく振り返った先生が見たのは、私ではなく佐伯くんだった。

また泣き出しそうな顔をしてる、さっきよりも、でもさっき以上に必死で堪えてる。


「お前はどうしてここにいんの、何のためにここにいんの」


黙ったままの佐伯くんの表情は、困惑気味だった。

何を問われているのか、何を答えるべきなのか、考えてるんだろうか。

それとも...答えが見つからないんだろうか。


「答えに迷うようなやつなんか、ここに来るな、邪魔なだけだ」

「先生!いい加減にしてください。私情を挟むのだけは許しません。どうせ佐伯くんに来るなって言ったのだって、大した理由ないくせに」


言い返してやったつもりなのに、先生の視線があまりにも冷たくて、それだけで負けそうな気がした。
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