Second Secret
「じゃあお前は、こいつの何を知ってるっていうわけ」

「先生に憧れて編集っていう仕事に就いて、頑張って仕事覚えてて。一人前になるために必死なんです、佐伯くんの頑張りをどうして邪魔するんですか」


確かに、佐伯くんの全てを知ってるわけじゃないし、わからないことだってたくさんある。

でも私が知ってる佐伯くんの一部は、中途半端なところなんて一つもない。


「やっぱりな」


先生から返ってきた答えは、意外な言葉。

何が、やっぱりなの?

溜め息をつく先生は、呆れてるというか、めんどくさそうというか、そんな感じで。

よくわからない。


「何がですか」

「中途半端な理由で会社に入って、そりゃ何のためにここにいるかって聞かれても答えられねえよな。別に理由なんてねえんだろ、憧れの人に会えて満足か?」


佐伯くんを見てる先生を、私は睨みつける。

こんなこと言う人だと思わなかった、こんなことを思う人だと思わなかった。
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