月光の降る世界へ


片岡の顔を見ると、満足そうな顔をしている。


『嘘も方便』、とはこの事か。


いや・・・・・・あながち嘘ではないかもしれない。



「油断するな。隙だらけですけど?」



僕は、片岡の首に刀を振る。


案の定、片岡の動脈に刀は刺さる。


血を噴出しながら、倒れていく片岡の姿。


僕は、こいつを武士とは認めない。
< 81 / 106 >

この作品をシェア

pagetop