そんなあなたは先生でした…(下)
その日から、私は何故か目で追っかけるようになってしまった。
その男の子は“神田 恭哉”という名前なこと。
すごく女の子から好かれていること。
友達がいっぱいいること。
明るくて人気者なこと。
知れば知るほど、私とは正反対ということがわかった。
「なぁ、黒澤!
ここどうやって解くんだっけ?」
「あ、ここはね……」
神田くんと礼ちゃんの会話が耳に入る。
仲良さそうに教え合っている。
近い距離で、
お互いを見ながら言い合ってる。
私はそれを見ると
胸が張り裂けそうなほど痛かった。