恋愛指導は秘密のくちづけで
隣のクラスが少しざわついていた。誰かが廊下を駆け抜ける音がする。


試験開始1分前にまた誰かが廊下を走る音が聞こえたと思ったらピタリと音がやんだ。


自分の腕時計を見る。試験開始時刻だった。


「それでは試験を開始します」


わたしの合図で次々と問題用紙の冊子がめくられる音がする。


カリカリとシャープペンシルや鉛筆を走らせる音も少しずつ聞こえ始めた。


真剣なまなざしで試験にのぞむ姿を見て、大学生の時に試験監督のバイトをや
っていたことを思い出した。
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