恋愛指導は秘密のくちづけで
「柏葉さん、何かごめんね」


金曜の今日、午前中はそんなに忙しくもないので、珍しく佐伯さんと一緒にお昼休みをとった。


佐伯さんと向かい合わせに座り、佐伯さんはコンビニで買ってきたパンの袋と缶コーヒーを机に広げた。


「何が、ですか?」


わたしはランチトートバッグの中からおにぎり二つとお茶のペットボトルを取り出した。


「中西、悪い人じゃないの。ぶっきらぼうなだけで」


「大丈夫ですよ」


缶コーヒーのプルタブを開け、佐伯さんは口をつけ、一口だけ飲んで机に置いた。
< 211 / 263 >

この作品をシェア

pagetop