恋愛指導は秘密のくちづけで
「イヤなんですか? 断れないですよね」


「わかったわよ」


黒色のベストの胸ポケットからメガネを取り出し、メガネをかけた。


「素敵ですね。制服にメガネ姿の柏葉さん」


丸く赤くふちどられた万里くんがわたしの姿を凝視している。


「……も、もういいでしょ」


「ダメです。オレがいいっていうまで」


口角をあげながら万里くんは言う。
< 256 / 263 >

この作品をシェア

pagetop