溺愛マリオネット


「いや…!違うの!知らないんです…!」


嘘でも笑ってくれているならまだ恐怖心はなくなるが

「無」の彼からは生気を感じれない本物の人形のようだった。


「ふふ、やっぱり珠季の怯えた顔は最高だよ?でも珠季…嘘はいけないよー?」


カチカチと音をたてて彼の握るカッターから刃が出された。



「と、冬馬さん…ッ!」

凶器を握りながら近寄って来る彼を見て耳たぶを切り裂かれた時の事を思いだしてしまい毛穴と言う毛穴全てから汗が流れ出てしまった。
< 37 / 130 >

この作品をシェア

pagetop