溺愛マリオネット


「・・・・・・ねぇ、と、冬馬さん…」

あの後頭痛により意識を失い倒れた私に付きっきりの冬馬さんに問いかけた。

聞きたいことがあって。


「どうした…?何か食べたい?」

「ううん…ちがくて…」

ほんとは口も聞きたくないくらい。


「あなたは…私の何を知ってる?どこまで知ってるの?私の何なの?」

そしたら彼は手に持っていた小説を閉じて残酷な笑みを浮かべた。
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