溺愛マリオネット


「あーぁ…珠季が可哀想だから鎖だけにしたのに…逃げるならもういいよ…」

笑いながら恐ろしいことを口にする彼の瞳には狂気が見えた。


「ちがう…逃げない…」

「珠季が悪い訳じゃない…逃げようとする珠季の足が悪いんだよね・・・・フハハ…」


楽しげに、楽しげに。
新しい玩具を貰った子供のように楽しげに言う彼は狂ってると改めて実感する。


「足を切断もいいけど足折るってのもいいよね…切断したら可哀想だもん」
< 88 / 130 >

この作品をシェア

pagetop