海底の王国〈外伝〉
一瞬、フレイヤはひるんだが…呼吸を整えると水晶柱の一部に手をふれ、オフにしていた回路をオンにすると思い切り叫んだ。

「うぉりゃーーー!!言う事を聞けーっつーーの!!!」

″…誰に向かって言ってるんですか…?″

と、少女たちは首をかしげた。が、水晶に向かって従わせようとしている事が分かると、少女たちは感涙し、″一生ついて行きます…″と心に誓うのだった…





「あ…」

岩山の上に二人の子供を抱え下ろしたレンリが、大地のゆれが収まっている事に気づいて封印の間の方を見た。

岩山の上は、たくさんの避難して来た人々で、うめ尽くされていた…
岩山の上に登るには、岩肌をけずって作られた階段が使われ…それに加え、飛行魔法が可能な魔法士たちの活躍により、避難は順調に進んでいた。

「ちょっと、通して下さい…」

レンリは人ごみの中をかき分けて、封印の間につづく扉を探した。
< 13 / 22 >

この作品をシェア

pagetop